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わりばし療法

わりばし療法(市波 治人氏考案)

割り箸テストは福井の市波治人氏が考案、指導されている方法で、顎関節症(市波氏は顎偏位症と言われています)であるかが簡単に分かり、また治療の効果もあります。
畳あるいは硬めの布団などの上に大の字になって仰向けに寝てください。(ヨーガの死者のポーズ)
首が不安定なら首の下にロール状に巻いたタオルを入れて、首が真っ直ぐになるように支えてください。

口をポカンと半開きにして、半分に割った割り箸を口角に乗せてください。要は割り箸を横にくわえる様な状態だが、くわえずに軽く口角に乗せておく。絶対に歯で噛んではいけません。噛みあわせが深くてどうしても楽に乗せておけないなら、割り箸なしでただポカンと開けたままでも良いです。
そのまま体をリラックスさせて、力のはいっていない状態で30分寝ていてください。初め仰向けに寝れない人も多いと思いますが、そういう方はひざを立てた状態で始めて、途中から膝を伸ばしてみてください、きっと最後には仰向けになった状態で寝られるようになると思います。

30分経ったら終わりですから、口を開けたままゆっくりと起きてみてください、くれぐれもゆっくりと起きてください。急ぐと足がもつれるかもしれません。そして真っ直ぐに立ち、視線を遠くにしてから、顎をゆっくりと閉じてみてください、どこか少し当たったらそれ以上噛まないでください。いつもと少し違う所が当たって他の所が空いていませんか?今の顎の位置はいつもより理想に近い位置になっているはずです。さていつもと位置が違うのが分かったら、しばらくは噛み込まないようにしてください、せっかく良い位置に近いのですから。急に噛み込むと歯に誘導されていつもの悪い位置に急に戻されるので少し危険です。噛み込まなくても次第にいつもの位置に戻ってしまいます。

体の感じはどうですか、テストをする前と比べて良くなっていませんか?肩の凝りや頭痛はどうですか?手の痺れが減っていませんか?人によっては割り箸テスト中にすぐ反応がでます、手足が暖かくなったり、だるくなったり、痺れたりしてきます。顎がぴくぴく動いて割り箸が動いて落ちることもあります。こういった反応は割り箸テストにより体の歪みが取れてくるために起こるとのことです。結果として体のいろんな所に出ている症状が取れてくれば、やはり顎に問題があると考えることができます。もしも反応があればときどき繰り返すと治療効果もあります。

最後に、夜寝るときも同じように割り箸テストをしながら寝ると効果的です。寝返りをうって割り箸は落ちると思いますがそれでけっこうです。

参考文献
市波治人/歯とからだ(径書房)
市波治人編/顎偏位症(径書房)
市波治人氏メッセージ
NURSE data Vol.16 No.11 p91-96(日総研出版)